・Cohere社が多様な関係性を持つデータ向けの新しい埋め込みモデル「Cohere Compass」のプライベートベータ版を発表しました。
・既存の埋め込みモデルでは対応が難しい複数の概念や関係性を含むデータに対し、Cohere Compassは特殊な形式に変換してベクトルデータベースに格納することで、高度な検索を可能にします。
・現在、Cohere社はCompassのプライベートベータ版のテストとフィードバック提供のためのパートナーを募集しています。
Cohere社は本日、多様な概念や関係性を持つデータのインデックス作成と検索を可能にする新しい基礎埋め込みモデル「Cohere Compass」のプライベートベータ版を発表しました。
多様な関係性を持つデータとは
多様な関係性を持つデータとは、複数の概念や関係性を含むデータのことを指します。メールや請求書、履歴書、サポートチケット、ログメッセージ、表形式のデータなどの企業データに多く見られ、大量のコンテキストを持つ関係性を含んでいます。
既存の埋め込みモデルの課題
既存の最先端の埋め込みモデルでは、文書を単一のベクトルに変換します。これは文書が単一の属性に焦点を当てている場合はうまくいきますが、データに複数の側面や概念が含まれている場合は対応が難しくなります。
Cohere Compassの特長
Cohere Compassは、多様な関係性を持つデータに対応するように設計されています。Compassでは、データをJSONドキュメントとしてCompass埋め込みモデルに渡すことができ、特殊な形式に変換されてベクトルデータベースに表現が格納されます。
Compass SDKによるデータ変換
Compassを使用する際は、2段階のプロセスでデータをJSONに変換し、埋め込み出力を生成します。
- Compass SDKでメールと添付ファイルを単一のJSONに解析
- JSONをCompass埋め込みモデルに渡し、任意のベクトルデータベースに格納可能な埋め込み出力を生成
これにより、ユーザーは埋め込まれたすべての情報を検索でき、「ピーターから受け取った請求書の期日は?」のような検索が可能になります。