・LlamaIndex.TSがバージョン0.3.0にアップデートされ、以下の主要な機能強化が行われました。
・エージェント機能が大幅に強化され、複数の新しいエージェントが導入されました。
・Web Stream APIを利用したレスポンスのストリーミングに対応し、互換性が向上しました。
・TypeScriptサポートが改善され、モジュールの信頼性と開発者エクスペリエンスが向上しました。

LlamaIndex.TS(TypeScript)の開発チームは4月26日、LlamaIndex.TSのバージョン0.3.0のリリースを発表しました。このリリースでは、特にエージェント機能が大幅に強化されています。

新たに導入されたエージェント

LlamaIndex.TSではPythonバージョンのエージェントモジュールを移植しただけでなく、JavaScript/TypeScriptアプリケーションでより使いやすく、強力なものに強化したとのことです。

バージョン0.3.0から、RAGアプリケーション向けに複数のエージェントが導入されました。

  • OpenAIAgent
  • AnthropicAgent
  • ReActAgent

また、AgentRunnerという抽象クラスも導入され、タスクハンドラーを実装するだけで独自のエージェントを作成できるようになりました。

Web Stream APIによるレスポンスのストリーミング

LlamaIndex.TSではWeb Streamを利用したストリーミングレスポンスに移行し、より広い互換性を確保しています。例えば、HTTPサーバーやNext.jsのReact Server Components(RSC)でストリーミングレスポンスを使用できます。

TypeScriptサポートの改善

LlamaIndex.TSではTypeScriptの型システムを大幅に改善し、公開前にすべてのコードを徹底的にチェックできるようになりました。これにより、モジュールの信頼性と開発者エクスペリエンスが向上しています。

様々な環境へのサポート強化

LlamaIndex.TSは、Node.jsに加えて、Next.js、Deno、Cloudflare Workers、Waku(Vite)へのサポートを強化し、さまざまなプラットフォームでより汎用的に使用できるようになりました。

今後の展望

LlamaIndex.TSの開発チームは、カスタムエージェントを作成するためのより包括的で強力なツールの提供に注力していくとのことです。また、PythonのLlama-Indexとの整合性を取り、Web標準とJavaScriptの最新の開発手法に適合させていく方針です。

さらに、@llamaindex/toolライブラリを使って、任意の関数をエージェントのツールに変換できる新しい方法を模索しているそうです。これにより開発プロセスが簡素化され、ランタイムコストが削減されるとのことです。

LlamaIndex.TSのバージョン0.3.0は、高度なエージェントを構築するための堅牢で柔軟なツールを開発者に提供するための重要な一歩となるでしょう。今後のアップデートにも注目です。