Google colabを使用して簡単に実装することができますので、ぜひ最後までご覧ください。
LivePortraitの概要
静止画の人物像を生き生きとしたアニメーションに変える技術
LivePortraitは、1枚の静止画の人物像を、表情豊かでリアルなアニメーションに変換する画期的な技術です。この技術は、高速な処理と精密な制御を両立させながら、驚くほど自然な動きを生成することができます。従来の手法と比較して、LivePortraitは処理速度、画質、そして細かな表情の再現性において優れた性能を発揮します。
LivePortraitの特徴として、「暗黙的キーポイント」と呼ばれる独自の手法があります。これは人物の顔や体の主要な部分を特定のポイントで表現する方法で、このキーポイントを操作することで自然な動きを生成します。さらに、「縫合モジュール」と「リターゲティングモジュール」という2つの重要な要素を導入しています。縫合モジュールは、アニメーション化された顔を元の画像にシームレスに統合し、違和感のない結果を生み出します。リターゲティングモジュールは、目や口の動きを細かく制御し、より表情豊かなアニメーションを可能にします。
LivePortraitの応用範囲は非常に広く、ビデオ会議、ソーシャルメディア、エンターテインメントなど、様々な分野での活用が期待されています。例えば、静止画の人物像をリアルタイムでアニメーション化し、ビデオ通話中に自然な表情を再現することができます。また、映画やゲームの制作現場でも、キャラクターのアニメーション作成を効率化する可能性があります。さらに、この技術は人間だけでなく動物の画像にも適用可能で、ペットの写真を動かすなど、楽しい使い方も考えられます。
実装例:
LivePortraitの基本的な使い方
ここからはGoogle colab環境で進めていきます。
導入
LivePortraitを使用するための環境セットアップは以下の手順で行います。
!git clone https://github.com/KwaiVGI/LivePortrait
%cd LivePortrait
必要な依存関係をインストールします。
!pip install -r requirements.txt
事前学習済みモデルのダウンロード
!git lfs install
!rm -rf pretrained_weights
!git clone https://huggingface.co/KwaiVGI/liveportrait pretrained_weights
サンプルデータによる実装①
最も簡単な使用方法は以下のコマンドです。
!python inference.py
これにより、animations/s6–d0_concat.mp4という出力ファイルが生成されます。
サンプルデータによる実装②
任意の入力を使用する場合は、以下のように引数を指定します。
以下の例では、入力画像を「s9.jpg」、入力動画を「d0.mp4」としました。
!python inference.py -s assets/examples/source/s9.jpg -d assets/examples/driving/d0.mp4
任意のデータによる実装
サンプル画像と同じ場所に画像を保存して、同様に実行することができます。
!python inference.py -s assets/examples/source/s100.jpg -d assets/examples/driving/d0.mp4
上記で使用した画像生成の方法はこちらの記事で紹介しています。
LivePortraitの応用的な使い方
ドライビング動画の自動クロップ機能
自動クロップを有効にするには、--flag_crop_driving_video
オプションを使用します。
!python inference.py -s assets/examples/source/s9.jpg -d assets/examples/driving/d13.mp4 --flag_crop_driving_video
モーションテンプレートの使用
事前に生成されたモーションテンプレート(.pklファイル)を使用することで、推論を高速化し、プライバシーを保護できます。
!python inference.py -s assets/examples/source/s9.jpg -d assets/examples/driving/d5.pkl
Gradioインターフェース
より使いやすいインターフェースを提供するGradioアプリケーションも用意されています。
!python app.py
まとめ
最後までご覧いただきありがとうございました。