回帰問題は、教師あり学習の二大タスクのひとつで、「数値を予測する」問題のことです。株価・家の価格・気温など、答えが連続的な数値になる予測はすべて回帰問題に分類されます。もう一方の「分類問題」との違いを見分けられるようになることが、G検定攻略の第一歩です。

📖 ひと言でいうと

回帰問題とは、入力データから連続的な数値を予測する教師あり学習のタスクです。例えるなら、不動産屋のベテラン査定士の仕事です。査定士は「面積・立地・築年数」といった物件の情報から、「この家は2,500万円」と具体的な金額を見積もります。過去にたくさんの物件と成約価格を見てきた経験(学習データ)をもとに、初めて見る物件でも金額という数値を答える——これが回帰問題の構図です。

🖼 1枚でわかる回帰問題

回帰問題 — 数値を予測するタスク
  • 定義 — 入力から連続的な数値を予測する教師あり学習のタスク
  • 出力 — 具体的な数値(価格・気温・売上高など)
  • 代表例 — 株価の予測、家の価格の予測、気温の予測
  • 対になる概念 — カテゴリを当てる「分類問題」
  • 代表的な手法 — 線形回帰などの回帰モデル
つくもち屋「G検定対策」SUMMARY

📘 公式テキストの説明

株価の予測、家の価格の予測、気温の予測など。 > > - 出力は具体的な数値。たとえば、家の面積、立地、築年数などの入力データから、その家の価格を予測する場合、予測される価格(例: $250,000)が回帰問題の出力となる。

公式テキストは、回帰問題を「例」で定義しています。株価・家の価格・気温——共通するのは、答えがどれも「具体的な数値」であることです。家の価格予測なら、面積・立地・築年数といった入力データから、250,000ドルのような金額そのものを出力します。「出力が数値かどうか」が回帰問題を見分ける唯一にして最大の判定基準です。

🔍 しっかり理解する

教師あり学習の二大タスク——回帰と分類

教師あり学習は、「入力と正解のペア」を大量に学習して、未知の入力に対する答えを予測する枠組みです。その答えの形によって、タスクは大きく2つに分かれます。

🅰 回帰問題
  • 出力は連続的な数値
  • 例: 家の価格、明日の気温、来月の売上高
  • 「いくら?」「何度?」に答える
  • 誤差は「予測値と実際の値のずれの大きさ」で測る
🅱 分類問題
  • 出力はカテゴリ(クラス)
  • 例: 迷惑メールか否か、写真は猫か犬か
  • 「どっち?」「どれ?」に答える
  • 正解・不正解の当たり外れで評価する

同じ「予測」でも、出力が数値なら回帰、カテゴリなら分類です。試験では事例文を読んでどちらかを判定させる形式が定番なので、「答えに単位(円・度・個など)が付くなら回帰」という感覚を持っておくと素早く判断できます。

回帰は「傾向の線を引く」こと

回帰問題の最も基本的な解き方が線形回帰です。たとえば「面積が広いほど家の価格は高い」という傾向があるなら、面積と価格のデータ点に最もよく当てはまる直線を引き、新しい物件の面積をその直線に当てはめて価格を読み取ります。入力が面積・立地・築年数のように複数ある場合は、各要素にどれくらいの重みで価格が反応するかを学習します。厳密には、直線ではなく曲線や複雑なモデル(決定木やニューラルネットワークなど)で回帰を行うこともあり、「回帰問題」というタスクと「線形回帰」という手法は区別して覚えてください。

予測の良し悪しはどう測るか

分類問題なら「当たったか外れたか」で評価できますが、回帰問題の予測がぴったり一致することはまずありません。そこで、予測値と実際の値の「ずれの大きさ」で性能を評価します。予測価格2,480万円に対して実際が2,500万円なら誤差20万円、というように、誤差を小さくすることが回帰モデルの学習目標になります。「回帰=誤差の大きさで評価する」という考え方は、評価指標の学習に進んだときの土台になります。

💡 具体例で考える

公式テキストの例をそのまま深掘りしましょう。家の価格予測では、入力データとして「面積120平米・駅徒歩5分の立地・築10年」といった項目を与えると、モデルが「予測価格: $250,000」という数値を出力します。このとき、過去の取引データに「広くて駅近で新しい家ほど高く売れた」というパターンが含まれているため、モデルはそれを学習して初見の物件にも金額を付けられるのです。実際、不動産サイトの自動査定機能はこの回帰問題の実装例で、中古車の買取価格見積もりや配車アプリの到着時間予測など、身の回りの「数値を見積もるサービス」の多くが同じ構図で動いています。

気温の予測も典型例です。過去の気象データ(前日の気温・気圧・湿度・季節など)を入力に、「明日の最高気温は31.5度」という連続値を出力します。もしこれを「明日は暑い/普通/寒いのどれか」と3択で答えさせるなら、同じ題材でも分類問題に変わります。この対比は「タスクの種類は題材ではなく出力の形で決まる」ことを示す好例です。

株価の予測も同様です。「明日の終値は3,250円」と金額を予測すれば回帰問題ですが、「明日は上がるか下がるか」を当てるなら2択の分類問題です。同じ株価という題材でも、問いの立て方ひとつでタスクの種類が変わる——この視点を持っておくと、事例問題での判定ミスを防げます。

⚠️ よくある誤解・紛らわしい用語

💡 ポイント
  • 分類問題との混同 — 出力が数値なら回帰、カテゴリなら分類です。「株価が上がるか下がるかを当てる」のは2択のカテゴリ予測なので分類問題になる点に注意してください。
  • 「回帰問題=線形回帰」は誤り — 回帰問題はタスク(問題の種類)の名前、線形回帰はそれを解く手法のひとつです。決定木やニューラルネットワークでも回帰は解けます。
  • ロジスティック回帰との紛らわしさ — 名前に「回帰」と付きますが、ロジスティック回帰は主に分類問題に使われる手法です。試験での引っかけの定番です。
  • 「教師なし学習のタスク」ではない — 回帰問題は正解の数値(ラベル)付きデータで学習する教師あり学習のタスクです。

📝 試験でのポイント

💡 ポイント
  • 事例文(家の価格予測・気温予測・売上予測など)を読んで「回帰問題」を選ばせる形式が最頻出です。出力が連続値かどうかで判定しましょう。
  • 「出力は具体的な数値である」という記述の正誤判定に対応できるようにしておきましょう。
  • ロジスティック回帰が「回帰」の名前を持ちながら分類に使われる、という知識は誤答選択肢として組み込まれやすいポイントです。
  • 回帰問題・分類問題がともに教師あり学習に属することも、学習の分類(教師あり/なし/強化学習)とからめて問われます。

📚 まとめ

回帰問題は、入力データから連続的な数値を予測する教師あり学習のタスクで、株価・家の価格・気温の予測が代表例です。家の面積・立地・築年数から価格(例: $250,000)を予測するように、出力が「具体的な数値」であることが最大の特徴で、カテゴリを当てる分類問題と対をなします。タスク(回帰問題)と手法(線形回帰など)の区別、そして「回帰」と名の付くロジスティック回帰が分類用である点に注意すれば、確実な得点源にできます。