このシリーズではE資格対策として、書籍「ゼロから作るDeep Learning」を参考に学習に役立つ情報をまとめています。
<参考書籍>
- 1. Python入門
- 1.1. Pythonとは
- 1.2. Pythonを使用するための環境
- 1.3. Google Colabの使い方
- 2. Pythonの基礎
- 2.1. 算術計算
- 2.2. データ型
- 2.3. 変数
- 2.4. リスト
- 2.5. 辞書
- 2.6. ブーリアン
- 2.7. for文
- 2.8. 関数
- 2.9. クラス
- 3. Google Colabにおけるファイルの扱い
- 3.1. Googleドライブからファイルを読み込む
- 3.2. ファイルをアップロードする
- 4. Google Colabにおけるスクリプトファイルの扱い
- 4.1. Google Colabでスクリプトファイルを実行する
- 4.2. ノートブック内でスクリプトファイルのコードを実行する
- 4.3. GoogleドライブからCSVファイルを読み込んで表示し、グラフを描画する
- 5. まとめ
Python入門
Pythonとは
Pythonは、プログラミング言語の一つで、1991年にグイド・ヴァンロッサムによって開発されました。Pythonはシンプルで読みやすい文法が特徴で、初心者にも扱いやすい言語です。また、豊富なライブラリやモジュールが存在し、データ解析やウェブ開発、人工知能開発など、幅広い分野で活用されています。
Pythonを使用するための環境
Pythonを使うためには、いくつかの環境が提供されています。以下に例を示します。
- Anaconda: Anacondaは、PythonとR言語のためのオープンソースのディストリビューションで、データサイエンスや機械学習のためのツールやライブラリがパッケージ化されています。Anacondaをインストールすることで、Python環境が簡単に構築できます。
- Google Colab: Google Colabは、ブラウザ上でPythonを実行できるクラウドサービスです。Googleアカウントがあれば無料で使用でき、GPUやTPUを利用することもできます。また、複数のユーザーで共同編集が可能で、チームでの作業にも適しています。
- Pythonインストール: Python公式サイトからPythonをダウンロードし、ローカル環境にインストールすることもできます。こちらの方法では、必要なライブラリやモジュールを自分でインストールする必要がありますが、独自の環境を構築することができます。
このブログでは、導入が簡単であるGoogle Colabの使用を前提とします。
Google Colabの使い方
Google Colabの使い方は以下のようになります。
- まず、ブラウザで「https://colab.research.google.com/」にアクセスしてください。Googleアカウントにログインしている場合、Google Colabのホーム画面が表示されます。
- 画面左上の「ファイル」メニューをクリックし、「新しいノートブック」を選択して新しいColabノートブックを作成します。
- ノートブックが開いたら、セルにPythonコードを入力して実行することができます。セルの実行は、ShiftキーとEnterキーを同時に押すか、セル左上の再生ボタンをクリックします。
- ノートブックの名前を変更したり、保存したりするには、編集メニューやファイルメニューを利用します。
- 追加のPythonライブラリが必要な場合、セルに「!pip install」コマンドを入力して、ライブラリをインストールできます。
- GPUやTPUを利用して高速な計算を行いたい場合、ランタイムメニューからランタイムのタイプを変更し、ハードウェアアクセラレータでGPUまたはTPUを選択します。
- 複数のユーザーで同時にノートブックを編集するためには、ノートブックの共有ボタンをクリックし、共有したい相手のメールアドレスを入力して編集権限を付与します。
- 作業が終わったら、ファイルメニューからノートブックをローカルに保存するか、GitHubに保存することができます。
上記の手順で、Google DriveにアクセスせずにGoogle Colabを使用することができます。ただし、Google Driveを使用しない場合、ノートブックの自動保存は行われませんので、適宜手動で保存を行ってください。
これらの基本操作を覚えることで、Google Colabを効果的に活用してPythonプログラミングやデータ解析、機械学習等の作業を行うことができます。
Pythonの基礎
算術計算
Pythonでは、基本的な算術計算を簡単に行うことができます。例えば、足し算、引き算、掛け算、割り算です。
# 足し算
result = 3 + 5
print(result) # 8
# 引き算
result = 10 - 3
print(result) # 7
# 掛け算
result = 4 * 2
print(result) # 8
# 割り算
result = 9 / 3
print(result) # 3.0
データ型
Pythonでは、いくつかの基本的なデータ型があります。例えば、整数型 (int)、浮動小数点型 (float)、文字列型 (str) などです。
# 整数 (int)
num = 42
print(type(num)) # <class 'int'>
# 浮動小数点数 (float)
num = 3.14
print(type(num)) # <class 'float'>
# 文字列 (str)
text = "Hello, world!"
print(type(text)) # <class 'str'>
変数
変数は、データを格納するための名前付きの箱です。変数名には、アルファベット、数字、アンダースコアを使うことができますが、数字で始めることはできません。
x = 10
y = 20
sum = x + y
print(sum) # 30
リスト
リストは、複数の要素を順序付けして格納するデータ構造です。
# リストの作成
fruits = ["apple", "banana", "cherry"]
print(fruits) # ['apple', 'banana', 'cherry']
# リストの要素へのアクセス
print(fruits[1]) # 'banana'
辞書
辞書は、キーと値のペアを格納するデータ構造です。
# 辞書の作成
person = {"name": "Alice", "age": 30}
print(person) # {'name': 'Alice', 'age': 30}
# 辞書から値を取得
print(person["name"]) # 'Alice'
ブーリアン
ブーリアンは、真 (True) または偽 (False) の値を持つデータ型です。
is_true = True
is_false = False
print(is_true) # True
print(is_false) # False
for文
for文は、繰り返し処理を行う制御構造です。
# 0から4までの数字を表示
for i in range(5):
print(i)
# 0
# 1
# 2
# 3
# 4
関数
関数は、特定のタスクを実行するコードのまとまりです。関数を定義することで、同じコードを何度も書かずに済みます。
# 関数の定義
def greet(name):
print(f"Hello, {name}!")
# 関数の呼び出し
greet("Alice") # Hello, Alice!
greet("Bob") # Hello, Bob!
クラス
クラスは、オブジェクト指向プログラミングの基本概念であり、属性とメソッド(関数)を持つデータ構造を定義します。クラスを使用することで、コードの再利用性と保守性が向上します。
# クラスの定義
class Dog:
def __init__(self, name, age):
self.name = name
self.age = age
def bark(self):
print(f"{self.name} says Woof!")
# クラスからオブジェクトを作成
dog1 = Dog("Buddy", 3)
dog2 = Dog("Max", 5)
# オブジェクトのメソッドを呼び出す
dog1.bark() # Buddy says Woof!
dog2.bark() # Max says Woof!
Google Colabにおけるファイルの扱い
Google Colabは、Googleドライブ上でノートブック形式のPythonプログラムを実行できるクラウドベースの環境です。Googleドライブに保存されたファイルやアップロードしたファイルを操作する方法を示します。
Googleドライブからファイルを読み込む
Googleドライブからファイルを読み込むには、まずGoogleドライブとの連携が必要です。以下のコードを実行して、表示されるURLをクリックし、Googleアカウントでログインして認証を行ってください。
from google.colab import drive
drive.mount('/content/drive')
次に、Googleドライブ内のファイルを読み込むには、以下のようなコードを使用します。
# ファイルを開く
file_path = "/content/drive/MyDrive/your_file.txt"
with open(file_path, "r") as file:
# ファイルの内容を読み込む
content = file.read()
print(content)
ファイルをアップロードする
以下のコードを使用して、ローカルからファイルをアップロードできます。
from google.colab import files
uploaded = files.upload()
# アップロードしたファイルを読み込む
for name, data in uploaded.items():
with open(name, 'r') as file:
content = file.read()
print(content)
Google Colabにおけるスクリプトファイルの扱い
スクリプトファイルとは、拡張子が.pyのPythonプログラムファイルです。スクリプトファイルを実行するには、以下の方法があります。
Google Colabでスクリプトファイルを実行する
Google Colabでスクリプトファイルを実行するには、!python
コマンドを使用します。まず、スクリプトファイルをアップロードまたはGoogleドライブから読み込みます。そして、以下のように実行します。
!python your_script.py
ノートブック内でスクリプトファイルのコードを実行する
スクリプトファイルのコードを直接ノートブック内で実行することもできます。そのためには、%run
マジックコマンドを使用します。
%run your_script.py
これらの方法で、Google Colabにおけるファイルの扱いとスクリプトファイルの
扱いについて学ぶことができました。ファイルの読み書きやスクリプトファイルの実行は、Pythonプログラミングにおいて重要なスキルです。
実践を通じて、これらの概念を習得しましょう。以下に、GoogleドライブからCSVファイルを読み込んで表示し、その後にグラフを描画する簡単な例を示します。
GoogleドライブからCSVファイルを読み込んで表示し、グラフを描画する
まず、Googleドライブと連携します。
from google.colab import drive
drive.mount('/content/drive')
次に、CSVファイルを読み込むためにpandas
ライブラリをインポートし、データを表示します。
import pandas as pd
file_path = "/content/drive/MyDrive/sample_data.csv"
data = pd.read_csv(file_path)
print(data.head())
最後に、データからグラフを描画するためにmatplotlib
ライブラリをインポートし、グラフを表示します。
import matplotlib.pyplot as plt
# x軸とy軸のデータを指定
x_data = data["x"]
y_data = data["y"]
# グラフの描画
plt.plot(x_data, y_data)
plt.xlabel("x")
plt.ylabel("y")
plt.title("Sample Graph")
plt.show()
このように、Google Colabを使ってファイルの読み込みやスクリプトファイルの実行を行い、さまざまなタスクを実現できます。これらの基本的な操作を理解することで、Pythonプログラミングの幅が広がります。
まとめ
最後までご覧いただきありがとうございました。