楽天、国内最大規模のAIモデルRakuten AI 3.0を提供開始
「生成AIニュースメモ」は、生成AIの最新ニュースを要点3行+詳細メモで記録していくシリーズです。関連するG検定キーワード解説への内部リンク付きで、最新動向のキャッチアップと試験の時事対策に使えます。
- 1GENIACの一環で開発した国内最大規模・約7,000億パラメータのMoEモデル「Rakuten AI 3.0」を提供開始
- 2JamC-QAで76.9を記録するなど、複数の日本語ベンチマークでgpt-4oを上回るスコアを達成
- 3Apache 2.0ライセンスのもと、楽天の公式Hugging Faceリポジトリから無償でダウンロード可能
楽天グループは2026年3月17日、経済産業省とNEDOが推進する「GENIACプロジェクト」の一環として開発した国内最大規模のAIモデル「Rakuten AI 3.0」の提供を開始しました。日本語に最適化した約7,000億パラメータのMixture of Experts(MoE)アーキテクチャを採用し、2025年12月の発表以降のファインチューニングによる改良を経て、日本固有の文化知識を問うJamC-QAをはじめ複数の日本語ベンチマークで優れたスコアを達成しています。Apache 2.0ライセンスで提供され、楽天の公式Hugging Faceリポジトリから無償でダウンロードできます。
モデルの概要
Rakuten AI 3.0は、日本語に最適化された約7,000億パラメータのMixture of Experts(MoE)アーキテクチャを採用したモデルです。オープンソースコミュニティ上の最良なモデルを基に、楽天独自の高品質なバイリンガルデータ、技術力および研究成果によって開発されており、日本の独特な言語のニュアンスや文化、慣習をより深く理解できるとしています。文章作成やコード生成、文書解析や抽出まで幅広いテキスト処理に優れ、これまで楽天が開発したモデルと比べて特に複雑なタスクに対する精度が大幅に向上しています。
国内最大規模は2026年3月17日時点の開示情報に基づく自社調べで、これまでに楽天が開発した「Rakuten AI 7B」は約70億パラメータ、「Rakuten AI 2.0」は約470億パラメータでした。MoEは、モデルを複数のサブモデル(エキスパート)に分割し、推論・学習時に最適なエキスパートのサブセットのみを動かして入力を処理するアーキテクチャです。
日本語ベンチマークの結果
- ▸JamC-QA(日本固有の文化・歴史知識) — Rakuten AI 3.0は76.9で、gpt-4oの74.7などを上回る
- ▸MMLU-ProX日本語(大学院レベルの推論) — 71.7(gpt-4oは64.9、GPT-OSS-Swallow-120B-RL-v0.1は77.5)
- ▸MATH-100日本語(競技レベルの数学) — 86.9(gpt-4oは75.8、GPT-OSS-Swallow-120B-RL-v0.1は96.0)
- ▸M-IFEval日本語(指示追従能力) — 72.1(gpt-4oは67.3)
比較対象にはgpt-4oのほか、GPT-OSS-Swallow-120B-RL-v0.1、Stockmark-2-100B-Instruct、ABEJA-QwQ32b-Reasoning-v1.0が含まれます。なお一部モデルのMMLU-ProXとMATH-100のスコアは2026年3月18日10時時点で更新されています。
GENIACとの関係と提供形態
本モデルは、経済産業省とNEDOが推進する日本の生成AI開発力強化を目的としたプロジェクト「GENIAC(Generative AI Accelerator Challenge)」の一環として開発されました。楽天は次世代LLMの研究開発のため2025年7月にGENIACの第3期公募に採択されており、学習費用の一部は生成AI開発に必要な計算資源としてGENIACの補助を受けています。
モデルはApache 2.0ライセンスで提供され、楽天グループの公式Hugging Faceリポジトリから無償でダウンロードできます。モデルの公開を通じて、国内のAIアプリケーションを開発する企業や技術者を支援することを目指すとしています。
今後の方針
楽天グループのChief AI & Data Officerであるティン・ツァイ氏は、企業とユーザーをエンパワーメントする高品質で費用対効果の高いLLMの開発に注力しており、オープンモデルの共有により国内のAI開発を加速させ、経済産業省とも連携して協調的なAI開発コミュニティの構築を目指すとコメントしています。楽天はLLMを研究目的で開発しており、AI化を意味する造語「AI-nization」をテーマに、ビジネスのあらゆる面でAI活用を推進するとしています。
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このニュースの月のまとめ号があります。その月の生成AIニュースの全体傾向と、G検定試験風の理解度チェック問題を1本にまとめています。
