OpenAI、小型モデルGPT-5.4 miniとGPT-5.4 nanoを公開
「生成AIニュースメモ」は、生成AIの最新ニュースを要点3行+詳細メモで記録していくシリーズです。関連するG検定キーワード解説への内部リンク付きで、最新動向のキャッチアップと試験の時事対策に使えます。
- 1OpenAIがこれまでで最も高性能な小型モデルGPT-5.4 miniとGPT-5.4 nanoを公開し、コーディングやサブエージェント用途に最適化
- 2GPT-5.4 miniはGPT-5 miniの2倍以上の速度で動作し、SWE-Bench Proなど一部評価では大規模なGPT-5.4に匹敵する性能
- 3miniはAPI・Codex・ChatGPTで提供され100万入力トークンあたり0.75ドル、nanoはAPIのみで同0.20ドル
OpenAIは2026年3月17日(米国時間)、これまでで最も高性能な小型モデルと位置づけるGPT-5.4 miniとGPT-5.4 nanoを公開しました。両モデルはGPT-5.4の強みの多くを受け継ぎながら、高い処理量に対応する高速かつ効率的なモデルとして設計されています。GPT-5.4 miniはコーディング、推論、マルチモーダル理解、ツール利用でGPT-5 miniから大きく性能を向上させて2倍以上高速に動作し、GPT-5.4 nanoは速度とコストを最重視するタスク向けの最小・最低コスト版です。miniはAPI、Codex、ChatGPTで、nanoはAPIで利用できます。
両モデルの位置づけ
- ▸GPT-5.4 mini — コーディング、推論、マルチモーダル理解、ツール利用の各分野でGPT-5 miniから大きく性能を向上させ、動作速度は2倍以上。SWE-Bench ProやOSWorld-Verifiedなどいくつかの評価では、より大規模なGPT-5.4に匹敵する性能
- ▸GPT-5.4 nano — 速度とコストが最も重視されるタスク向けに設計された、GPT-5.4の最小かつ最も低コストなバージョン。分類、データ抽出、ランキング、より単純な補助タスクを処理するコーディング向けサブエージェントに適する
応答性が求められるコーディングアシスタント、補助的なタスクをすばやく完了するサブエージェント、スクリーンショットをキャプチャして解釈するコンピュータ操作システム、画像をリアルタイムで推論するマルチモーダルアプリケーションなど、レイテンシが製品体験を直接左右するワークロード向けに設計されています。重要なのは迅速に応答でき、ツールを確実に使い、複雑な専門的タスクでも高い性能を発揮できるモデルだとしています。
主なベンチマーク結果
- ▸SWE-Bench Pro (Public) — GPT-5.4が57.7%、miniが54.4%、nanoが52.4%、GPT-5 miniが45.7%
- ▸Terminal-Bench 2.0 — GPT-5.4が75.1%、miniが60.0%、nanoが46.3%、GPT-5 miniが38.2%
- ▸Toolathlon — GPT-5.4が54.6%、miniが42.9%、nanoが35.5%、GPT-5 miniが26.9%
- ▸MCP Atlas — GPT-5.4が67.2%、miniが57.7%、nanoが56.1%、GPT-5 miniが47.6%
- ▸τ2-bench (telecom) — GPT-5.4が98.9%、miniが93.4%、nanoが92.5%、GPT-5 miniが74.1%
- ▸GPQA Diamond — GPT-5.4が93.0%、miniが88.0%、nanoが82.8%、GPT-5 miniが81.6%
- ▸OSWorld-Verified — GPT-5.4が75.0%、miniが72.1%、nanoが39.0%、GPT-5 miniが42.0%
いずれも新モデル3種は推論負荷xhigh、GPT-5 miniは利用可能な最大値であるhighでの結果です。このほか、HLE(ツールあり・なし)、MMMUPro、OmniDocBench 1.5、長文脈のOpenAI MRCR v2やGraphwalksといったカテゴリ別の結果も公開されており、たとえばMRCR v2 8-needle 64K-128Kではminiが47.7%とGPT-5 miniの35.1%を上回っています。
コーディングとサブエージェント
両モデルは特定箇所の編集、コードベースのナビゲーション、フロントエンド生成、デバッグの反復を低レイテンシで処理でき、迅速な反復が求められるコーディングワークフローに適するとしています。ベンチマークでは、GPT-5.4 miniは同程度のレイテンシで一貫してGPT-5 miniを上回り、はるかに高速に動作しながらGPT-5.4に近い合格率を示しました。
Codexでは、GPT-5.4のようなより大規模なモデルが計画・調整・最終判断を担い、コードベースの検索、大きなファイルのレビュー、補足資料の処理といった限定的なタスクをGPT-5.4 miniのサブエージェントが並列で処理する構成が可能です。小型モデルの高速化と高性能化が進むほどこの構成は効果を発揮するとし、GPT-5.4 miniはこうしたワークフローに適した、これまでで最も高性能なminiモデルだとしています。
マルチモーダル面では、GPT-5.4 miniは情報量の多いUIのスクリーンショットを迅速に解釈してコンピュータ操作タスクを素早く完了でき、OSWorld-VerifiedでGPT-5.4に迫る性能を示しつつGPT-5 miniを大幅に上回ります。顧客の声としては、HebbiaのCTOが、いくつかの出力タスクと引用の再現ではるかに低いコストで競合モデルと同等以上の結果を示したとコメントしています。
提供状況と価格
- ▸GPT-5.4 miniの提供先 — API、Codex、ChatGPTで提供開始。APIではテキスト・画像入力、ツール利用、関数呼び出し、ウェブ検索、ファイル検索、コンピュータ操作、スキルに対応し、コンテキストウィンドウは400k
- ▸GPT-5.4 miniのAPI料金 — 100万入力トークンあたり0.75ドル、100万出力トークンあたり4.50ドル
- ▸Codexでの扱い — GPT-5.4の割り当て量の30%で済み、コストは約3分の1。推論負荷が低い作業をminiのサブエージェントに委任することも可能
- ▸ChatGPTでの扱い — 無料版とGoユーザーは「+」メニューのThinking機能から利用可能。それ以外のユーザーではGPT-5.4 Thinkingがレート制限に達した場合のフォールバックとして使用
- ▸GPT-5.4 nano — APIのみで提供し、100万入力トークンあたり0.20ドル、100万出力トークンあたり1.25ドル
モデルの安全対策の詳細は、Deployment Safety HubのSystem Cardに関する補足事項で公開されています。
関連キーワードの解説記事で、背景となる技術・概念を確認できます。
このニュースの月のまとめ号があります。その月の生成AIニュースの全体傾向と、G検定試験風の理解度チェック問題を1本にまとめています。
