「このメールはスパムか、そうでないか」「この手書き数字は0〜9のどれか」——このように答えを"カテゴリ"の中から選ぶタスクが分類問題です。教師あり学習の二大タスクの一方として、G検定でも最初に押さえたい基礎用語です。

📖 ひと言でいうと

分類問題とは、入力データがどのカテゴリ(クラス)に属するかを予測する、教師あり学習のタスクです。出力は「スパム/非スパム」「犬/猫/鳥」のような離散的なラベルであり、数値そのものを当てる回帰問題と対をなします。

身近な例えでいうと、郵便物の仕分け作業です。届いた手紙を「請求書」「広告」「私信」といった決まった箱のどれかに入れていく——入力(手紙)に対して、あらかじめ用意された箱(クラス)を1つ選ぶのが分類問題のイメージです。

🖼 1枚でわかる分類問題

分類問題の要点
  • カテゴリを当てる教師あり学習 — 出力は離散的なラベル
  • 2クラス分類 — 出力カテゴリが2つ(スパム判定など)
  • 多クラス分類 — 出力カテゴリが2つ以上(手書き数字0〜9など)
  • 回帰問題との対比 — 数値を当てるのが回帰、カテゴリを当てるのが分類
  • 代表手法 — ロジスティック回帰・SVM・決定木・ニューラルネットワークなど
つくもち屋「G検定対策」SUMMARY

📘 公式テキストの説明

スパムメールの識別、手書き文字の認識、画像の中の物体のカテゴリ識別など。 > > - 多クラス分類:出力カテゴリが2つ以上の場合。例えば、手書きの数字を0〜9のどれかに分類する場合など。 > - 2クラス分類(バイナリ分類):出力カテゴリが2つだけの場合。例えば、スパムメールかそうでないかを判定する場合など。

公式テキストは、分類問題を代表的な応用例と2つの区分で説明しています。出力カテゴリが「スパムか否か」のように2つだけなら2クラス分類(バイナリ分類)、「0〜9のどれか」のように選択肢が多いなら多クラス分類です。どちらも「あらかじめ決まったカテゴリの中から答えを選ぶ」という点は共通で、違いは選択肢の数だけです。

🔍 しっかり理解する

教師あり学習における位置づけ

教師あり学習は「入力と正解ラベルのペア」からルールを学ぶ枠組みで、その代表タスクが分類問題と回帰問題です。学習時には「このメールはスパム(正解ラベル)」といったラベル付きデータを大量に与え、モデルは入力の特徴とラベルの対応関係を学びます。学習後は、ラベルのない新しい入力に対してカテゴリを予測できるようになります。

「分類か回帰か」はモデル選びと評価方法を決める最初の分岐点です。分類なら正解率・適合率・再現率などで評価し、回帰なら平均二乗誤差などで評価する、というように後工程がすべて変わるため、タスクの見極めが実務でも試験でも重要になります。

🅰 分類問題
  • 出力は離散的なカテゴリ(ラベル)
  • 例: スパム判定・手書き数字認識・画像内の物体識別
  • 評価は正解率・適合率・再現率など
🅱 回帰問題
  • 出力は連続的な数値
  • 例: 住宅価格の予測・気温予測・売上予測
  • 評価は平均二乗誤差(MSE)など

2クラス分類と多クラス分類

2クラス分類(バイナリ分類)は「Yes/No」を判定する最も基本的な形で、スパム判定のほか、ローン審査の可否、検査画像の異常有無など応用範囲が広いタスクです。多クラス分類は選択肢が3つ以上ある場合で、手書き数字認識(10クラス)や画像の物体カテゴリ識別(数百〜数千クラス)が典型です。

手法の面では、ロジスティック回帰のようにもともと2クラス向けのモデルを多クラスに広げる場合、出力層にソフトマックス関数を使って各クラスの確率を出す方法がよく用いられます。また、1つのデータに複数のラベルを同時に付ける「マルチラベル分類」(たとえば1枚の写真に「犬」と「屋外」の両方のタグ)という発展形もあり、多クラス分類(選ぶのは1つ)とは区別されます。

どんな手法で解くのか

分類問題を解くアルゴリズムには、ロジスティック回帰、サポートベクターマシン(SVM)、決定木、ランダムフォレスト、ニューラルネットワークなど多くの選択肢があります。G検定の他のキーワードで登場するこれらの手法は、いずれも「分類問題を解く道具」として位置づけて整理すると、章全体の見通しがよくなります。

💡 具体例で考える

公式テキストにもあるスパムメール識別を考えてみましょう。過去のメールに「スパム/非スパム」のラベルを付けたデータでモデルを学習させると、モデルは「特定の語句の出現」「送信元の特徴」などとラベルの関係を学びます。新しいメールが届くと、モデルはそれを2つのカテゴリのどちらかに割り当てます。これが2クラス分類です。

もう1つの典型例が手書き数字認識です。郵便番号の自動読み取りでは、手書きの1文字を0〜9の10クラスのどれかに分類します。有名なMNISTという手書き数字のデータセットは、機械学習の入門・ベンチマークとして広く使われてきました。同じ「画像を見てカテゴリを当てる」タスクでも、異常検知のような2クラスの問題と、数字認識のような多クラスの問題では出力の設計が変わる、という対比で理解しておくと具体的です。

⚠️ よくある誤解・紛らわしい用語

💡 ポイント
  • 回帰問題との混同: 「明日の気温を当てる」は数値予測なので回帰、「明日は晴れ/雨/曇りのどれか」はカテゴリ予測なので分類です。出力が連続値か離散ラベルかで判別しましょう。
  • 「ロジスティック回帰」は回帰問題の手法ではない: 名前に「回帰」と付きますが、実際には分類問題に使うアルゴリズムです。試験でも狙われやすい紛らわしポイントです。
  • 多クラス分類とマルチラベル分類: 多クラス分類は多くの選択肢から「1つ」を選びます。1つのデータに複数のラベルを同時に付けるのはマルチラベル分類で、別の概念です。
  • クラスタリングとの混同: 分類は正解ラベル付きデータで学ぶ教師あり学習、クラスタリング(k-means法など)はラベルなしでデータを自動グループ化する教師なし学習です。「分ける」点は似ていても学習の枠組みが違います。

📝 試験でのポイント

💡 ポイント
  • 「次のうち分類問題はどれか」と、応用例(スパム識別・数字認識・価格予測など)からタスクの種類を判定させる形式が想定されます。回帰の例が混ざるのが定番です。
  • 2クラス分類と多クラス分類の定義の対応(カテゴリ2つだけ/2つ以上)を入れ替えた正誤問題に注意しましょう。
  • 「教師あり学習のタスク」であることを前提に、クラスタリング(教師なし)との区別を問う出題も考えられます。
  • 分類問題を解く代表的手法(ロジスティック回帰・SVM・決定木など)との対応づけも整理しておきましょう。

📚 まとめ

分類問題は、入力データが属するカテゴリを予測する教師あり学習のタスクで、スパム識別・手書き文字認識・物体のカテゴリ識別などが代表例です。出力カテゴリが2つだけなら2クラス分類(バイナリ分類)、2つ以上なら多クラス分類と呼ばれます。数値を予測する回帰問題との違い、ラベルなしで分けるクラスタリングとの違いをセットで押さえることが、試験対策の第一歩です。